おでんや煮物の具材として親しまれているイイダコは、その可愛らしいサイズ感と濃厚な旨味が魅力の食材です。
しかし、いざ料理に使おうと思って近所のスーパーへ足を運んでも、意外と見当たらないという経験をした方も多いのではないでしょうか。
マダコやミズダコに比べると、イイダコは流通する時期や地域が限られており、いつでもどこでも買えるわけではありません。
この記事では、イイダコがスーパーのどの売り場に並んでいるのか、また旬の時期や手に入らない時の対処法について詳しくお伝えします。
家庭で美味しいイイダコ料理を楽しむためのヒントとして、ぜひ最後まで参考にしてください。
イイダコはスーパーで買える?販売状況の実態
結論から申し上げますと、イイダコはスーパーで購入可能ですが、常備している店舗は限られています。
一般的なスーパーの場合、鮮魚コーナーのラインナップは売れ筋の商品が優先されるため、マダコほど需要が安定していないイイダコは置かれないことが多いのです。
地域によって異なる取り扱い頻度
イイダコの流通量は、地域によって大きな差があるのが特徴です。
特に瀬戸内海沿岸の岡山県や香川県、兵庫県などの地域では、古くからイイダコを食べる文化が根付いています。
これらの地域では、地元のスーパーに行けば旬の時期には必ずと言っていいほど生のイイダコが並んでいます。
一方で、関東地方や東北地方などのスーパーでは、生の状態で見かける機会は非常に稀と言えるでしょう。
都市部の大型スーパーや、地方の港町にあるスーパーであれば、比較的手に入る確率が高まります。
店舗の規模や鮮魚コーナーの充実度による違い
小規模なスーパーよりも、バックヤードで魚を捌いている「鮮魚専門店」が入っているような大型スーパーが狙い目です。
こうした店舗では、バイヤーが市場から珍しい魚種を仕入れてくるため、イイダコが並ぶ可能性が高くなります。
また、ファミリー層が多いエリアのスーパーよりも、料理好きや年配層がターゲットのスーパーの方が、伝統的な煮物用として仕入れを強化している場合があります。
最近では、コストコや業務スーパーといった大型店において、冷凍のイイダコが一年を通して販売されているケースも増えてきました。
イイダコの旬はいつ?最も出回る時期を確認
スーパーでイイダコを見つけるためには、その「旬」を正確に把握しておくことが重要です。
旬以外の時期に生のイイダコを探しても、棚に並んでいる可能性は極めて低いからです。
冬から春にかけての「飯(いい)」が詰まった時期
イイダコの最大の魅力は、名前に「飯」と付く由来にもなった、胴の中に詰まった卵です。
この卵がたっぷりと詰まる時期が、イイダコの最も美味しい旬とされています。
具体的には12月頃から始まり、ピークは1月から3月にかけての冬から初春にかけてです。
この時期になると、卵を抱えた雌のイイダコが市場に多く出回り、スーパーの店頭でも目にする機会が増えます。
炊き込みご飯や煮物にした際、卵のプチプチとした食感を楽しむなら、この時期を逃さないようにしましょう。
秋口から始まる新子のシーズン
一方で、卵を持つ前の若いイイダコ、通称「新子(しんこ)」は秋頃から出回り始めます。
9月から11月頃に獲れる新子は、サイズこそ小さいものの、身が非常に柔らかいのが特徴です。
卵は入っていませんが、タコ本来の甘みと柔らかさを堪能するには最適な時期と言えます。
このように、イイダコには「秋の柔らかさ」と「冬の卵」という2つの楽しみ方があることを覚えておくと良いでしょう。
冷凍品や加工品なら一年中手に入る
旬の時期を逃してしまった場合でも、諦める必要はありません。
海外産のイイダコを急速冷凍した商品や、ボイル済みの商品は、季節を問わず流通しています。
特にベトナムやタイなどの東南アジアから輸入されるイイダコは、下処理が済んでいるものも多く、非常に便利です。
スーパーのどこの売り場を探すべきか
スーパーの店内は広いため、イイダコがどこに配置されているかを把握しておくとスムーズです。
主に探すべき売り場は、以下の3箇所に絞られます。
| 売り場カテゴリ | 商品の状態 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 生鮮魚介コーナー | 生(丸ごと) | 煮物、塩焼き、刺身(鮮度が良い場合) |
| ボイル・加工品コーナー | 茹で上げ済み | 和え物、サラダ、おでんの具 |
| 冷凍食品コーナー | 冷凍(バラ凍結) | タコ焼き、唐揚げ、パスタの具 |
鮮魚コーナーの生鮮・ボイル売り場
最も一般的なのは、刺身や切り身が並んでいる鮮魚コーナーの一角です。
発泡スチロールのトレイに乗せられ、ラップがかかった状態で販売されています。
生の状態であれば「加熱用」と記載されていることが多いので、調理前に必ず確認しましょう。
また、「ボイルイイダコ」として販売されているものは、そのままポン酢などで食べることもできるため非常に手軽です。
冷凍食品コーナーのシーフード売り場
近年の冷凍技術の向上により、冷凍コーナーのラインナップも充実しています。
イイダコが単体で袋詰めされている場合もあれば、シーフードミックスの一部として含まれていることもあります。
特に業務用の冷凍コーナーがあるスーパーでは、1kg単位の大容量パックで見つかることが多いでしょう。
使いたい分だけ取り出せるパラパラの状態(IQF凍結)であれば、ストック食材としても優秀です。
お惣菜コーナーの煮物・おつまみ
調理する手間を省きたい場合は、お惣菜コーナーをチェックしてみてください。
「イイダコの甘辛煮」や「タコの唐揚げ」として、すでに完成した状態で売られていることがあります。
特に和食に力を入れているスーパーでは、冬場の定番メニューとして並ぶことが多いです。
スーパーで見つからない時の代替入手ルート
近所のスーパーを数軒回ってもイイダコが見つからない場合は、以下の方法を検討してみてください。
イイダコは流通がやや特殊なため、探し方を変えるだけで簡単に見つかることがあります。
鮮魚専門店や魚市場
スーパーの鮮魚コーナーではなく、独立した「鮮魚店」へ行ってみるのが一番の近道です。
地域密着型の魚屋さんであれば、「次回の仕入れでイイダコを入れてほしい」とリクエストすることも可能な場合があります。
また、一般客が利用できる魚市場や、道の駅の鮮魚直売所などは、イイダコの遭遇率が格段に高いスポットです。
大手ECサイトや産直ネットショップ
確実に、しかも品質の良いイイダコを手に入れたいなら、インターネット通販が最も確実です。
Amazonや楽天市場などの大手モールでは、急速冷凍された高品質なイイダコが多数販売されています。
また、産地直送サイト(食べチョクやポケットマルシェなど)を利用すれば、瀬戸内海などで水揚げされたばかりの鮮度抜群なイイダコを自宅に届けてもらえます。
送料はかかりますが、卵がぎっしり詰まった「特選品」を選べるのはネット通販ならではのメリットです。
代替食材として「マダコ」や「ミズダコ」を活用する
どうしてもイイダコが手に入らず、料理の見た目よりも味を優先したい場合は、他のタコで代用することも検討しましょう。
煮物にするのであれば、マダコの足をぶつ切りにしたものでも十分に美味しく仕上がります。
ただし、イイダコ特有の「一口サイズで丸ごと食べる食感」や「卵の風味」は代えがたいものがあります。
用途に合わせて、代用するかどうかを判断しましょう。
美味しいイイダコの見分け方と下処理のコツ
スーパーで無事にイイダコを見つけることができたら、次はより美味しい個体を選び、正しく下処理をすることが大切です。
タコ類は下処理次第で、美味しさが劇的に変わる食材だからです。
鮮度の良い個体を選ぶポイント
生のイイダコを購入する際は、まず「色」に注目してください。
全体的に色が濃く、黒っぽさや茶色が鮮明なものは鮮度が高い証拠です。
鮮度が落ちてくると、色が白っぽく退色し、身に張りがなくなってきます。
また、パックの中に「ドリップ(赤い汁)」が出ていないかどうかも確認しましょう。
ドリップが出ているものは旨味が逃げ出しており、生臭みの原因にもなります。
ぬめり取りと下準備の基本
生のイイダコを調理する上で、最も重要な工程が「ぬめり取り」です。
この作業を怠ると、仕上がりが生臭くなり、食感も悪くなってしまいます。
- ボウルにイイダコを入れ、多めの塩を振りかけます。
- 手で揉むようにして、全身のぬめりをしっかりと出し切ります。
- 細かい吸盤の中に汚れが溜まっていることがあるので、念入りに揉み込みましょう。
- 水で綺麗に洗い流し、キッチンペーパーで水分をしっかりと拭き取ります。
この工程の後に、目玉とクチバシ(カラストンビ)を取り除けば下準備は完了です。
卵(飯)を楽しみたい場合は、胴体を傷つけないように優しく扱うのがコツです。
冷凍イイダコを美味しく解凍する方法
冷凍のイイダコを使用する場合は、「冷蔵庫での自然解凍」が最もおすすめです。
急いでいる場合は流水解凍でも構いませんが、直接水に触れさせると水っぽくなってしまいます。
ビニール袋に入れた状態で、氷水に浸けて解凍すると、鮮度を保ったまま素早く解凍できます。
解凍後も、軽く塩を振って洗うことで、独特の冷凍臭を抑えることができます。
まとめ
イイダコは、季節や地域によってスーパーでの取り扱い状況が大きく異なる食材です。
特に冬から春にかけての旬の時期には、大型スーパーの鮮魚コーナーや専門店をこまめにチェックすることで、生の個体に出会える可能性が高まります。
もし近隣の店舗で見つからない場合は、便利な冷凍品やネット通販を賢く活用しましょう。
正しい見分け方と丁寧な下処理をマスターすれば、家庭でも絶品のイイダコ料理を楽しむことができます。
この記事を参考に、ぜひ今夜の食卓に彩り豊かなイイダコ料理を取り入れてみてください。
