「レバナスはやめとけ」と検索して、不安になっている人もいるのではないでしょうか。
レバナスは、NASDAQ100指数の日々の値動きに対しておおむね2倍程度の投資成果を目指す商品で、値上がりを期待できる一方、下落時の損失も大きくなりやすい特徴があります。
この記事では、レバナスが「やめとけ」と言われる理由や実際の評価を整理し、どんな人に向いているのか、避けたほうがよいのはどんな人なのかを解説します。
レバナスは「やめとけ」と言われても、全員が避けるべき商品ではありません
レバナスを一律に「買ってはいけない」と断定することはできませんが、値動きの大きさや仕組みを理解せずに投資するのは危険です。
レバナスは、NASDAQ100指数の値動きに対して日々おおむね2倍程度の投資成果を目指す投資信託の通称で、代表例として「iFreeレバレッジ NASDAQ100」などがあります。
一般的なインデックスファンドと異なり、指数が上昇したときの利益だけでなく、下落したときの損失も大きくなる可能性があります。
「長期なら必ず報われる」「NASDAQ100が戻ればレバナスも元どおりになる」とは限らないことが、投資前に押さえたい重要な点です。
| 確認したい点 | 概要 |
|---|---|
| 投資対象 | NASDAQ100指数など、商品ごとに定められた対象指数 |
| 運用目標 | 対象指数の日々の値動きに対して、おおむね2倍程度の投資成果を目指す |
| 主な特徴 | 上昇時の利益が大きくなる可能性がある一方、下落時の損失も拡大しやすい |
| 注意点 | 2倍の成果が長期間そのまま続く商品ではない |
レバナスとはどのような商品か
NASDAQ100指数の日々の値動きに連動を目指す
NASDAQ100指数は、米国のNASDAQ市場に上場する企業のうち、金融業を除いた大手企業を中心に構成される株価指数です。
情報技術や通信サービスなどの企業が多く含まれ、構成銘柄や業種の比重は時期によって変わります。
レバナスは、先物取引などを利用して、対象指数の日々の値動きに対しおおむね2倍程度の投資成果を目指す仕組みです。
対象指数がある日に1%上昇した場合、費用や運用上の差を除けば、基準価額がその日のうちに約2%上昇することを目指します。
反対に、対象指数が1%下落した場合には、基準価額が約2%下落する方向に動くことが想定されます。
「2倍」は毎日の値動きに対する目標です
レバナスの「2倍」は、一般に一定期間の累積リターンを常に2倍にするという意味ではなく、日々の値動きに対する運用目標です。
そのため、数か月や数年といった期間のリターンは、NASDAQ100指数の同じ期間のリターンを単純に2倍した結果とは異なります。
実際の運用成果には、指数の値動きに加えて、信託報酬などの費用、先物取引に伴うコスト、為替変動、運用上の差なども影響します。
「指数が10%上がったから、レバナスは必ず20%上がる」といった計算を長期間の運用に当てはめることはできません。
レバナスはやめとけと言われる7つの理由
1.下落時の損失が大きくなりやすい
レバナスは、対象指数が下落すると基準価額の下落幅も大きくなりやすいため、短期間で資産が大きく減る可能性があります。
例えば、対象指数がある日に10%下落した場合、単純化した計算では、日々2倍の値動きを目指す商品の下落率は約20%となります。
これはあくまで仕組みを説明するための概算で、実際の基準価額の変化は運用状況や費用などによって異なります。
資産が大きく減った後に元の金額まで戻すには、減少率よりも大きな上昇率が必要です。
| 資産の下落率 | 元の金額に戻るために必要な上昇率 |
|---|---|
| 20%下落 | 25%上昇 |
| 30%下落 | 約42.9%上昇 |
| 50%下落 | 100%上昇 |
| 70%下落 | 約233.3%上昇 |
大幅な下落を経験すると、損失を取り戻すまでに長い時間がかかることがあり、途中で売却すれば損失が確定します。
生活費や近い将来に使う予定のお金を投じると、必要な時期に価格が下がっていても売らざるを得ない状況になりかねません。
2.値動きが激しい局面では、指数が戻っても基準価額が戻らないことがある
レバナスを長期間保有すると、指数の上げ下げの順序が運用成績に影響します。
これは、日々の値動きを基準に運用倍率を調整することから生じる影響で、一般に複利効果やボラティリティ・ドラッグなどと説明されます。
例えば、対象指数が1日目に10%下落し、2日目に約11.1%上昇すると、指数はおおむね元の水準に戻ります。
一方、日々2倍の値動きを目指す商品を単純化して計算すると、1日目は約20%下落し、2日目は約22.2%上昇するため、基準価額は元の水準を下回ることがあります。
この例では、基準価額はおおむね2.2%下落したままになる計算ですが、実際の運用成果は費用や市場環境などによって異なります。
相場が上下を繰り返す局面では、指数が横ばいでもレバナスの基準価額が下がる可能性があります。
ただし、複利効果が常にマイナスになるわけではなく、上昇が続く局面ではリターンを押し上げる方向に働く場合もあります。
3.NASDAQ100指数や米国の大型株に投資先が偏る
レバナスは、世界中の株式に幅広く分散するタイプの商品とは異なり、NASDAQ100指数への投資が中心です。
指数には多数の企業が含まれるものの、特定の業種や大型企業の値動きが全体に大きく影響することがあります。
そのため、米国株全体や世界経済全体に分散して投資したい人にとっては、資産の偏りが大きくなる場合があります。
保有しているほかの投資信託や個別株にも同じ企業が含まれていれば、本人が思っている以上に特定の企業や業種への依存度が高まることもあります。
4.為替変動の影響を受ける場合がある
レバナスの基準価額は、米国株式市場の値動きだけでなく、為替変動の影響を受ける場合があります。
円安は円換算の資産価値を押し上げる方向に働くことがありますが、円高は押し下げる方向に働くことがあります。
商品によって為替ヘッジの有無や運用上の取扱いが異なるため、購入前に目論見書や商品説明書で確認が必要です。
株価が上昇しても円高によって円換算のリターンが小さくなることや、株価下落と円高が重なって損失が大きくなることもあります。
5.保有コストが一般的なインデックスファンドより高い傾向がある
レバナスは、先物取引などを用いる運用の仕組みを持つため、一般的な非レバレッジ型のインデックスファンドより費用が高い場合があります。
費用には、信託報酬のほか、売買や先物取引に関連するコストなどが含まれることがあります。
費用の水準や内容は商品によって異なり、改定される可能性もあるため、購入時点の最新の目論見書や運用報告書を確認してください。
保有期間が長くなるほど、毎年差し引かれる費用が運用成果に影響する可能性があります。
リターンが思うように出ない局面では、費用負担が心理的な不満につながることもあります。
6.「長期投資なら安心」という考え方が通用しないことがある
株式インデックスへの積立投資では、長期保有が有効な考え方として紹介されることがあります。
しかし、レバナスは日々の値動きに対して倍率をかける商品であり、非レバレッジ型の株式インデックスファンドと同じ感覚で長期保有できるとは限りません。
投資期間が長ければ必ず利益が出るわけではなく、相場の変動経路や大きな下落の時期によって結果は変わります。
特に、資産を使う時期が決まっている場合、取り崩しの直前に大きく下落すると、回復を待てずに損失を確定させる可能性があります。
7.値下がりに耐えられず、最悪のタイミングで売却するおそれがある
レバナスは値動きが大きいため、含み損が膨らむと精神的な負担を感じやすい商品です。
下落が続いたときに「これ以上は耐えられない」と考えて売却し、その後の上昇を逃すこともあれば、損失を取り戻そうとして追加投資を重ねることもあります。
どちらの行動も、当初の投資方針から外れてしまうきっかけになり得ます。
自分がどの程度の損失までなら生活や気持ちに影響なく保有を続けられるか、購入前に考えておく必要があります。
レバナスの評価は人によって異なります
高いリターンを期待する投資家からは評価される
レバナスが評価される理由の一つは、NASDAQ100指数が上昇する局面で、非レバレッジ型の商品より大きな値上がりを目指せることです。
将来の成長を期待する人にとって、一定の資金を使って値上がり益を狙える点は魅力になり得ます。
ただし、高いリターンの可能性は、高い損失の可能性と切り離せません。
過去の特定期間に大きな利益が出たとしても、その成績が今後も続く保証にはならず、投資タイミングによって結果は大きく異なります。
安定性や分散を重視する投資家からは敬遠されやすい
値動きを抑えたい人や、投資資産を幅広く分散したい人にとって、レバナスはリスクが大きすぎると感じられることがあります。
特に、投資を始めたばかりで相場の下落を経験したことがない人は、想定より大きな含み損に直面して不安を感じるかもしれません。
そのため、インターネット上の評価には「資産形成に役立った」という声と、「下落に耐えられなかった」「思ったほど増えなかった」という声が混在します。
口コミは投稿者の購入時期や保有期間、投資額、売却判断によって異なるため、自分にとってのリスクを判断する材料の一つとして扱いましょう。
レバナスを避けたほうがよい人
次のような状況に当てはまる人は、レバナスを保有する必要があるか慎重に考えることをおすすめします。
- 生活費や緊急時に使う資金を投資に回そうとしている人
- 数年以内に住宅購入や教育費などで資金を使う予定がある人
- 元本割れを避けたい人や、大きな評価損に耐えられない人
- 投資対象を幅広く分散したい人
- 商品の仕組みや費用を確認せず、話題性だけで購入しようとしている人
- 借金をして投資したり、下落時に追加資金を用意できないのに大きな金額を投じたりする人
これらに該当する場合、レバナスに限らず、価格変動の大きい商品そのものが目的に合わない可能性があります。
特に、借入金や生活資金を使った投資は、相場が下落したときに家計への影響が深刻になりやすいため避けるべきです。
レバナスが向いている可能性がある人
レバナスが向いているかどうかは、リスク許容度や投資目的、資産全体に占める割合によって変わります。
次のような条件を満たしている人であれば、投資対象の一部として検討できる可能性があります。
- 余裕資金の範囲で投資できる人
- 基準価額が大きく下がる可能性を理解している人
- 投資期間中の損失に耐えられる資金計画がある人
- 資産全体の中でレバナスの比率を限定できる人
- 商品の目論見書や運用報告書を確認し、仕組みや費用を把握できる人
条件を満たしていても、利益が保証されるわけではありません。
レバナスは、資産形成の中心に据えるのではなく、損失が出ても生活設計が崩れない範囲で検討する考え方が重要です。
レバナスを買う前に確認したいこと
生活防衛資金と投資資金を分ける
まず、日常の生活費や急な出費に備える資金を確保し、投資に回すお金と分けておきましょう。
収入が減ったり、病気や災害などでまとまった支出が発生したりしたときに、相場の状況に関係なく使える預貯金を残すことが大切です。
投資資金を生活費と混在させると、相場の下落中に売却せざるを得なくなる可能性があります。
資産全体に占める割合を決める
レバナスにいくら投資するかを決める際は、単独の金額だけでなく、預貯金やほかの投資商品を含めた資産全体で考えます。
同じ投資額でも、資産の大半を占める場合と、資産の一部にとどまる場合とでは、家計に与える影響が異なります。
あらかじめ上限を決めておけば、値上がりしたときに買い増しを続けたり、下落時に感情的な判断をしたりするのを抑えやすくなります。
商品ごとの目論見書を読む
「レバナス」という呼び名だけで商品を判断せず、購入を検討している投資信託の正式名称を確認してください。
目論見書では、対象指数、運用目標、為替ヘッジの有無、信託報酬、主なリスク、購入や換金に関する条件などを確認できます。
費用や運用方針は変更されることがあるため、古いブログ記事や口コミだけで判断せず、購入時点の最新資料を参照しましょう。
レバレッジ型の商品は、一般に新しいNISAの対象外となる商品が多いため、NISAで購入できるかどうかも金融機関と商品の最新情報で確認してください。
下落を想定したシミュレーションをする
購入前に、基準価額が30%、50%、それ以上下落した場合に、自分がどのように対応するかを考えておきます。
例えば、100万円を投資した場合に評価額が50万円まで減る可能性を想像し、それでも保有を続けられるかを検討します。
「下がったら考える」ではなく、投資額の上限や売却を検討する条件を事前に決めておくと、相場急変時に落ち着いて判断しやすくなります。
レバナス以外の選択肢も比較する
値動きを抑えたい場合は非レバレッジ型の商品を検討する
NASDAQ100指数に投資したいものの、レバレッジによる値動きを避けたい場合は、同指数に連動を目指す非レバレッジ型の投資信託やETFが候補になります。
ただし、非レバレッジ型であっても、株価下落や為替変動による元本割れのリスクはあります。
より広い分散を重視する場合は全世界株式や米国株式の商品を検討する
特定の指数や業種への集中を抑えたい人は、全世界株式や米国株式全体に幅広く投資するインデックスファンドを比較できます。
投資対象が広がっても、株式市場全体が下落すれば基準価額が下がる可能性はあるため、値下がりリスクがなくなるわけではありません。
価格変動を抑えたい場合は預貯金なども含めて考える
近い将来に使う予定の資金や、元本の安定性を重視する資金は、投資信託だけで運用する必要はありません。
預貯金など、価格変動の小さい資産と組み合わせることで、家計全体で許容できるリスクに調整しやすくなります。
| 選択肢 | 特徴 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| レバナス | NASDAQ100指数の日々の値動きに対して、約2倍程度の成果を目指す | 値動きが大きく、長期リターンが指数の単純な2倍になるわけではない |
| 非レバレッジ型NASDAQ100商品 | NASDAQ100指数への連動を目指す | 指数や為替の下落による損失があり得る |
| 全世界株式などの分散型商品 | 複数の国や地域の株式に投資する | 株式市場全体が下がると損失が生じる |
| 預貯金 | 価格変動を抑えやすく、必要なときに使いやすい | インフレによって実質的な購買力が低下する場合がある |
すでにレバナスを保有している場合の考え方
含み損だけを理由に慌てて判断しない
保有中に値下がりした場合は、まず投資した目的、保有金額、資産全体に占める割合を確認しましょう。
短期的な値動きに不安を感じたからといって、必ず売却するべきとも、必ず保有を続けるべきとも言えません。
購入時に想定していたリスクを超えている場合は、保有割合を見直すことも選択肢ですが、売買には価格変動や税金などの影響が伴います。
買い増しは「平均取得価額を下げる」だけで決めない
値下がりした商品を買い増すと平均取得価額が下がる場合がありますが、将来の利益が保証されるわけではありません。
買い増しによってレバナスの保有比率が上がれば、資産全体の値動きがさらに大きくなる可能性があります。
追加投資をする前に、当初の投資方針や資産配分、今後の資金需要と照らし合わせて検討してください。
損益と税金を確認する
課税口座で利益が出た商品を売却すると、税金がかかる場合があります。
日本の上場株式等の譲渡益に対する税率は一般に20.315%ですが、投資信託の取扱いは口座区分や商品、個別の状況によって異なることがあります。
損失が出ている場合の損益通算や繰越控除にも条件があるため、必要に応じて金融機関や税務の専門家に確認しましょう。
レバナスに関するよくある質問
レバナスは長期保有に向いていないのですか?
レバナスは長期保有すれば必ず損をする商品ではありませんが、長く持てば安全になるとも言えません。
日々の値動きをもとに運用するため、相場の変動経路によって長期成績は大きく異なり、指数の長期リターンを単純に2倍した結果になるわけではありません。
長期保有を検討する場合も、大きな下落や価格変動を前提に、保有割合と資金計画を考える必要があります。
レバナスはゼロになることがありますか?
基準価額が下落すれば投資元本を大きく失う可能性があり、商品ごとの仕組みや市場環境によっては繰上償還などが行われる場合もあります。
具体的な条件は商品によって異なるため、目論見書に記載されたリスクや償還に関する条件を確認してください。
積立投資ならレバナスのリスクを抑えられますか?
積立投資は購入時期を分散する方法ですが、レバナスそのものの値動きを小さくしたり、元本割れを防いだりするものではありません。
積立中に相場が下落すれば、保有資産全体の評価額が大きく下がる可能性があります。
レバナスはNISAで買えますか?
レバレッジ型の商品は、一般に新しいNISAの対象外となるものが多く、対象かどうかは商品ごとに異なります。
購入を考えている商品が対象かどうかは、金融機関の取扱情報や商品の最新資料で確認してください。
レバナスを買うなら、いつがよいですか?
将来の相場を正確に予測することは難しく、誰にとっても最適な購入時期を断定することはできません。
購入時期を当てることだけに頼らず、投資目的や資産配分、損失への備えを先に決めることが大切です。
まとめ
レバナスが「やめとけ」と言われる主な理由は、下落時の損失が大きくなりやすく、相場の上下によっては指数が戻っても基準価額が戻らないことがあるためです。
さらに、NASDAQ100指数への集中、為替変動、保有コスト、精神的な負担なども考慮しなければなりません。
一方で、仕組みとリスクを理解し、余裕資金の範囲で資産の一部として管理できる人にとっては、選択肢の一つになる可能性があります。
重要なのは「レバナスは絶対にやめるべき」と決めつけることではなく、自分の投資目的や資金計画に合っているかを判断することです。
購入する場合は、最新の目論見書で運用目標や費用、リスクを確認し、生活資金を確保したうえで、損失が出ても家計に影響しない範囲にとどめましょう。
この記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
